2023年6月25日日曜日

Sour式ミクさんの内部数値の調整のあれこれ云々

 多分めっちゃ長いと思います。頑張って読んでください。頑張って書きます。


ドラマツルギーの動画のモデルに割り当てたmaterialの数値を書いていく…のですがそれだけじゃ足りないはずなのでray.confの方から全部書いていきます。
ただ全部書くのは流石にごちゃごちゃしているので、必要な部分以外は割愛しますし、それとそういった知識がある程度持っている前提で書き起こします。

念のためこちらのwikiと同時に見ながら確認するほうが間違いはないと思います。


○ray.conf


SUN_LIGHT_ENABLE 1
SUN_SHADOW_QUALITY 5
IBL_QUALITY 1
FOG_ENABLE 1
MULTI_LIGHT_ENABLE 1
OUTLINE_QUALITY 0
TOON_ENABLE 0
SSDO_QUALITY 6
SSR_QUALITY 3
SSSS_QUALITY 1
BOKEH_QUALITY 0 rayボケはちょっと邪魔なので切ってます
HDR_EYE_ADAPTATION 0
HDR_BLOOM_MODE 4
HDR_FLARE_MODE 0
HDR_STAR_MODE 3 光芒の設定です。これを入れると反射光などがより際立ちます。
HDR_TONEMAP_OPERATOR 4 リアル調をいくなら6のほうが良いのかもしれません。
AA_QUALITY 5 
POST_DISPERSION_MODE 1

この設定を元にrayコントローラとモデルに割り当てたものやかけてるエフェクトを書いていきます。
ここからがだいぶ長いと思います…(´◔‸◔)


○ray.コントローラー


・contrast+ 0.2 コントラスト

・Saturation+ 0.5 彩度

・Gamma - 0.1 ガンマ値
ガンマ値を下げると白飛びが抑えられてよりくっきりします。同時に色味もくっきりしますが高くても0.2までが限度かなと思います。

・SSAO+ 0.3 影の濃度を上げます。
これにより少し立体感が出てリアル調が強くなります。

・SSSS+ 1.0 これについては文字だけでの説明が難しいのでググってみてください…。

・BloomThreshold+ 0.5 反射光の強度をいじる…感じだった気がします。
この数値くらいがぎりぎりモデルの肌に影響を与えないかつ、Sour式ミクだと材質「紅」の部分が光ると思います。0.6あたりはモデルも若干影響受けてくると思います。
ここは実際に動かして調べてみてください。かなり変わると思います。

・BloomColorV+ 0.1 反射した光の明度上げ…というよりは強度が上がると捉えていいかと思います。これはパーティクルも影響を受けますし、ray.confのHDR_STAR_MODEの部分も関わってきます。
後はスフィアマップも影響を受けてたような気がします…🤔
(ちょっとうろ覚え…)

・Vignette 今回使っていませんが、画面の周りに黒を入れて中央を強調させます。
自分の場合はもう動画編集ソフトでつけちゃうので使うことがほぼありませんが、モデルの表情を強調したり、あるいは暗い空間にほんのりかけると違う味わいのある暗闇空間が出来るのでぜひ活用してみてください。

○Sour式初音ミクさんに割り当てたmaterialのあれこれ


初期値から改変した部分をピックして書きます。またNotepadで開いた時に出てくる行数も合わせて書きますが、メモ帳など別のソフトで開くとこの行数がまた違ってくるかもしれませんので気をつけてください。

・顔と肌
3行目 #define ALBEDO_MAP_APPLY_SCALE 1
8行目 const float3 albedo =  float3(255, 228, 225)/255;

この8行目はカラーコードです。3行目の部分はそのカラーコードを適用させるために1に変えて起動させています。

80行目 const float occlusion = 0.7;

このocclusionの値は毎回変わります。そもそもこれが何の数値かというと、光の反射率になります。厳密には違うのですがMMD内での処理だとそう考えてもらっていいと思います。
それと個人的にこの数値はモデルに限らずステージのほうでも調整してあげたほうが良いと思います。




上がocclusion1.0、下がocclusion0.3でそれ以外の数値は全部一緒です。
木材だと漆を塗ったような感じになるのでぜひ試してみてください。


・服とかネクタイとか布系のところ


rayに付属してるclothマテリアルを改変しています。布系のノーマルマップで一番理想だったのがこれでした。ただ初期設定だとloopが弱いので改変しています。

34行目 const float normalMapLoopNum = 9.0;
51行目 const float smoothness = 0.4;
79行目 const float occlusion = 0.6;

ここでもocclusionの話をしますが、おそらくノーマルマップの調整をEditorでしてる人が多いのではないかと思います。
ただEditorのコントローラーはocclusionの値をいじれないので直接いじる必要がありますし、白に布系のノーマルマップを当てた時に変な汚れのような影がついていたりしていないでしょうか?Sour式の白ミクなどわかりやすいかなと思います。
あれもここの値いじると改善出来たと思いますので、気になる人は試してみてください。

・紅の腕輪とか髪飾りとかの部分


ここだけなぜかEditorで調整していました(なんでだろう)
とりあえず光が反射するように設定した数値を書いておきます。
ノーマルマップは当ててないです。

smoothness 0.75
smoothnessLoop 1.0
Metalness 1.0

これで反射した光が出てくると思います。

・髪の毛


YYB式だと細かく改変したものを使っているのですがsour式だとあまり変わらなかったので、rayに同梱されていたmaterial_hair_sssを当てています。
ただスフィアマップのスケールは調整しました。
こちらはMain_ex_with_sphmapのほうになります。

33行目 const float matCapScale = 1.7;


○SSAOとか更に調整したこととか


このSSAOはSSAOタブのほう話になります。
ここは基本的にいじらないようにしています。
理由としては影がなさすぎるのも違和感になってしまうからです。
Toon調に寄せるなら0にしちゃうのもありかもしれません。
このあたりは自分の理想に合わせて研究して調整してみてください(_ _;)

で、更に細かい調整をするのですがそのために使っているエフェクトが
のべ男さまの「nb_HSV」です。

簡潔に書くと材質毎に色味編集ができます。
また肌と、髪の微調整はこっちで仕上げてます。

更に違う使い方としてはステージの明度を下げて擬似的に暗い空間っぽくみせたり、モデル全部の明度を下げてシルエットにしたり、髪の方は色相を0.2にずらして髪の色を青みをつけたり、肌なら0.98に設定すると赤みのある肌になったりと応用がかなり効くので試してみてください。



上が髪の色相そのまま、下が0.2にしたものです。
また明度をほんの少し下げたりする調整も結構変わるので色々試してみてください。


こんな感じでとりあえず書き連ねてみました。
ここからFogだったりライトだったり追加するとまた変わると思いますが8割くらいこの調整で作ってるので頑張って試してみてください。

書くの疲れた。。。


















ドラマツルギー

 編集が楽しくて大変でした!!!










見てもらうとわかると思いますが、編集の手間がとてもすごかったです…。
もしかしたらもっといいやり方があったのかもしれませんが、それっぽいのが出来たので良いかなって思いました。
それで今回もたくさん書きたいのですが、全部書くと読むのも書くのも大変なのである程度絞ります。。
それで何をピックアップして書こうかなと考えたのですが

・ドラマツルギーという曲の解釈
・MMDでの空気(雰囲気)づくり
・編集がつらかった

あたりでいこうかなと。

○自分なりの解釈

正直に言うと全然これという、はっきりした答えは出ませんでした。
歌詞が難解だったのと、本家のMVを見た感想が
・白と黒
・その白と黒は内面と外面なのかな?
・退廃的…ではあるけどそうでもなく、単に色味(彩色)がない世界?
・白い自分と黒い誰か(黒幕)?
・そういったもの色々ひっくるめての主人公の葛藤?
etc…

という感じで、そんなことを考えていました。
曲の転調的にも何かに抗ってるのかなっていう印象もありました。
ほんとはこの段階できちんとした解釈のある記事とか読めばよかったのかなと思いつつも
読まなかったおかげで今回の動画が出来たのかなとか…🤔

○MMDでの雰囲気作り

とりあえずテーマとして
「白と黒」「やや退廃的」「内と外」「ドラマチックに」
を意識して作りました。
「白と黒」「内と外」はモデル
「退廃的な雰囲気」はステージ
「ドラマチック」はシームレスでの色変え
特にステージに関しては「箱」も意識して「閉じ込められている空間」も一緒に併せてみました。

※ステージ:奴隷絵師様

特にここのシーンはミッドナイトブルーの色味をくっつけてドラマチックさを出せたらなと、Fogの色相をいじって調整しました。
またパーティクルのサイズも大きくし、光芒が強く出るようにして印象が強くなるのを狙ったりと色々小細工を。。。

後半のシルエット部分も白と黒を行き来した先に
「ずっと僕は何者にもなれないで」
をイメージしました。何色にも染まらない…感じで…?
※ステージ:一護牛乳様

このシルエットも編集ではなくMMDのエフェクトのほうでやっています。
エフェクトの詳しい部分はSour式ミクの調整に関して、もう1ページ書こうと思っているのでそちらで詳しく説明できたらと…!


あとはラストで「解放した!」というイメージで開けたステージを…。
そして箱の要素と明るく暗い部分も取り入れたいなと。
※ステージ:砂P様

「箱」が瓦解したような印象と、白と黒が少し混ざった色合いで雰囲気を狙いました。
曲も一度落ちてから、どんどん高く強くなっていく転調なのでそれに合わせた感じです。

という感じで、このようなベースを作って編集に挑みました。
(実際はMMD→編集→MMD→編集と交互に行ったり来たりして全体的な構成を作りながらやっていたんですけどね。ほんとに手間なのであんまりやらないけれど…)

やってる作業はMMDだけど作ってるものは動画というのは忘れたらいけないなってほんとに思います。
なのでステージ選びは神経も時間もかなり消耗してしまって大変で…💦



○編集が大変だった話

まずこちらをどうぞ。。。

今回の編集で出来上がったタイムラインです。
ちょっと分かりにくいかもしれませんが見ての通り切り刻まれてます…。
白っぽいのや、黄色のや、水色っぽいのはトランジションですね。
後は特定のシーンにエフェクトかけたり色々しています。

それで、なんでここまで分割されまくってるのかというとシームレスで色変えした結果こうなちゃいました😂

拡大するとこんな感じに。

黒ミクが踊ってる動画と、白ミクが踊ってる動画の2つを1個にしています。
上のタイムラインがメインの映像にしています。
そしてこれは何をしているのかというと、シンプルに下の動画の不透明度を下げているだけです。

下のタイムラインの動画の不透明度が下がると、上の動画が出てくるという仕組みですね。
シールとシールの台紙をイメージするとわかりやすいかもしれません。

あとはこの分割したシーンの上下を入れ替えながら黒と白の入れ替わりを作っていました。
でも正直パズルをやってる気分でした…( ˘ω˘)

映像部分だけでこんな感じで、ここからいつもの字幕を入れするとそれはなんかすごいことになってました。
MMDのほうでシームレスに移行できるようにモーフ付けたりすれば良いんじゃないかというのもありますが、あれはあれで違う問題が出たようでした。
なので私の場合は今回このような編集を試みました。

残りの字幕は、「いつもの」なので割愛します。
ニカ国語は単純に手間も2倍ですし、これのせいでやりたい演出が出来ない、という場面も多くあります。
ありますが、この編集だけはやめないと思います👏


○最近思うこと…


先に言っておきますと、率直な、個人的な考え方なので変に穿った見方はご容赦ください。それ以上の気持ちはないです。m(_ _)m

MMDをやってる人ならみなさん「質感」にこだわっていると思います。
特にrayを扱う人はそうじゃないかと思います。
それで、よく「質感を良くする」っていう話をTwitterで見かけます。
この「質感を~」という話なのですが、結構な頻度でもやもやしながら聞いたり眺めたりしています。
質感はたしかに大事な部分ですし個性が出てくる部分でもあると思います。
まして自分の手が一番加わる部分もそこなので尚更こだわる気持ちも強いと思います。

ただ、その「質感」についてなんですけど、質感の研究の話で「具体的な質感」の話がほとんど出てこないことに対していつももやもやした気持ちになります。
自分の場合は2.5次元くらいの、リアル調が強めのほうが好みなのでだいたいこれを意識してます。
うまく言語化出来ないなら「○○さんみたいな雰囲気」とかでも良いと思います。

要するに具体的なゴール(目標)を決めずに研究しても進めようがないのではないか、ということです。
それに個人的にrayは理屈で理解したほうが付き合いやすいと思っています。
rayコントローラーやmaterial.fxの解説も調べれば今はだいたい見つかります。
またある程度具体的なゴールを設定していれば他の人との研究も共有がしやすいと思います。

その上で自分の理想の質感を目指しても良いんじゃないかって思いました。
(これ書いてる本人は大したものは作れてないけれど…💦)






2023年6月17日土曜日

#超絶かわいい

制作の裏側みたいなのを綴ってみようという感じの記事です。
初めて書くのでちょっと読みにくかったりするかもしれませんがご容赦ください(_ _)

ということで、今回はHonyworks様の「#超絶かわいい」です
そして作った動画はこちら→( https://www.youtube.com/watch?v=BfY6PVcdmtM )

超絶かわいいということなので「超絶かわいく作るぞ~」って思っていたのですが、正直に言うと難しすぎました…。
何が難しかったというとこれから書き綴ってみますので、よければ読んであげてください🙌

①ステージ選び


実はステージ2回くらい変更しました。
最初は恋愛テーマぽっいステージにしたのですがデータの関係でボツに…その次が屋上のステージで学生っぽい雰囲気にしてみようと試してみました。
けど曲を聞いて、歌詞を読んでるうちにいやちょっと違うな…🤔
という感じで色々変えていました。
最終的に配信者っぽさとアイドルっぽさと、曲の雰囲気に沿った色をということで今回のステージに落ち着きました😌

最初に選んだステージ↓↓(Stage:椛暗様)

スクショが撮れていなくてステージの全体が載せれていませんが背景にハートと手紙があって可愛いステージでした。雰囲気だけでも伝わってほしい。


そして2番目に選んだステージ↓(Stage:渴霧享樓様)












雰囲気いいね~~って思いつつも、歌詞を聞き込んでるうちに「ちょっと違うかな…?」
ということでこれも変更しました。

最終的に選んだのがこちら↓(Stage:まきろん様、スピーカー:べ・ルル三錠様)












3色のカラーと配信者っぽい雰囲気もあってこちらに落ち着きました。
後ろの3色のスピーカーは元々ついていなくて、アクセサリーとしてあとから追加しました。背景が物寂しすぎたのでちょっと賑やかそうと…😌
あと編集で頑張って賑やかにしとこうと思ったけどうまくいかなかった\(^o^)/


②エフェクト調整

これに関してはいつもとそんなに変わらない…と思いますが初めての記事なのでちょっと色々書いてみます🙌
自分の場合はリアル調寄りの調整にしています。
基本的にrayのみで調節しているので詳しく書くと…大変なことになるので細かい数値などは割愛させてもらいます(_ _;)
それで、主にいじっている部分が「Gamma-」「BloomThreshold」「SSAO+」の3つくらいでしょうか。

「Gamma-」で白飛びを抑えつつリアル調を強めにしつつ
「BloomThreshold」で反射光を強くして
「SSAO+」で影を強くして

…でこれになるのかといわれるとそうでもないんですよね(・・;
ray触られてる方には通じる話だと思うのですが、material.fxの数値を調整するのがメインになっています。

一部分ですがこんな呪文みたいな文字列の数字をいじっています。
(見えるかな…)↓




















そしてステージも、モデルもたくさんのパーツで構成されているのでそのパーツごとに一つ一つ微調整をしている感じです。
とてもざっくりですが雰囲気だけでも伝われば…!
この話もそのうち深く掘り下げてお話できたらと思います🙌

③編集

実は今回の編集はソフト2つでやってみました。
エフェクトをFilmoraでつけて字幕をPowerDirectorで編集しました。
今後もたぶんこの2つの組み合わせでやっていきそうな気もします。

サビで出てくるハートはFilmoraで字幕はPowerDirector↓












ただ最近はもう少し凝った字幕をやりたかったり、自作のトランジションもやってみたい気持ちが強くなってきているので多分そのうちAfterEffectsに引っ越すかなぁ…って予感も🤔
そうなると、たぶんAfterEffectsの勉強でしばらく帰ってこない可能性もありそうです😂
でも初心者向けの編集ソフトから初めたのもこれのためだったのでそのうち挑戦したいなって思います👏


④まとめ

作ってみて色々と思ったことはあるのですが、やっぱり字幕編集をもっと凝った字幕にしたいなぁってなりました。
あとは背景の寂しさをもうちょっとどうにかしたかったかも😂
それとこれはずっと抱えてる課題で、カメラを自作できればもっと演出幅が広がるはずなのでこれもそのうち挑みたい…挑みたいけども…😂

この記事も書いたほうが良さそうなことがまだいくつかあるのですが尺が大変なことになりそうなので、今回はこのあたりで切り上げようと思います。
それでは次の動画を作りたいと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございました🙌





2023年6月12日月曜日

ご挨拶

 ブログ、始めてみました

実はブログを書くのは初めてです(・・;
見栄えが良いものはしばらく書けないと思いますがなるべく読みやすく書くように心がけます🙏

それで主に何を書くのかという話ですが、MMD関連がメインになると思います🤔
たまに近況報告も入れるかもしれません。予定は未定と言うやつですね。

そもそもこれを始めようと考えた理由ですが、自分の動画のメイキングに関することを記録しておきたいなというものと、自分なりのやり方だったり技術とか、そういうのを共有できたらいいなって感じです。
そして海外の同士の方とも交流させてもらっていますが、彼らとはどうしても言葉の壁にぶつかってしまいます。
メイキング動画を作ったとして、日本語と一緒に英訳をつけるのは現実的ではないです…😔
(編集の手間もすごいことになっちゃう…)
そこでブログならどうかなって思いつきました。
こっちなら翻訳の方もまだ容易ですし、自分も動画を編集するのに比べたら遥かに楽です。


とりあえず大まかな理由はこんな感じです。
MMDの技術部分に限らず、MMDをやっていない人が読んでもなるべく楽しめるようなものを書きたいなって思います。頑張ります😆
(賑やかしにむかしのスクショ置いてみますね)




Sour式ミクさんの内部数値の調整のあれこれ云々

 多分めっちゃ長いと思います。頑張って読んでください。頑張って書きます。 ドラマツルギーの動画のモデルに割り当てたmaterialの数値を書いていく…のですがそれだけじゃ足りないはずなのでray.confの方から全部書いていきます。 ただ全部書くのは流石にごちゃごちゃしているので...